幼児期の教育は親子にとって非常に楽しく、充実感がある一方で、子供に良い 教育を施してあげたいという気持ちがどうしても強くなってしまい、感情的に なってしまうことが少なくありません。
具体的には、子供を厳しく叱ったり、あるいは罵ったりということが挙げられる でしょう。しかし、そういった行動、特に「叱ること」が子供に特にいい影響が あると判断するのは大きな間違いです。
ある心理学的な研究によれば「人間は褒めることより叱ることにより、何らかの 影響を与えることができる」という偏った解釈をしがちであることが分かってい ます。(※)
つまり、叱ることの方が褒めることよりも効果があると「誤信」しやすいという ことです。
子を想う親の気持ちは皆同じように深いものがあると想いますが、厳しく叱るこ とが子供の成長にプラスに働くはずと「過信」することは、かえってマイナスの 効果を生む可能性があることは十分に知っておく価値はあるでしょう。
だからと言って、褒めるだけで子供を立派に成長させることができるというわけ ではありませんが…。
ただ褒めることが物事の楽しさを子供に教えることにつながり、しいては成功に 繋がるということもありますので、褒めることのパワーはやはり大きなものがあ ると思います。
一例ですが、ゴルファーとして若くして大成功している宮里藍さんの父、優さん は藍さんが小さい頃は、とにかくまず「褒めた」そうです。楽しさを実感させる ことを優先させるべきであるという考えがあったことを明かしていますが、まさ に幼児教育の本質を実践されていらっしゃったと言えるのではないでしょうか。
一方で、「一流のゴルファーは一流の社会人に通じる」という信念のもと、人と してのマナーや礼儀などは厳しくしつけたそうですから、まさにバランスのとれ た素晴らしい教育をなさったということがうかがえます。
幼児期の子供は吸収力が高く、大きく成長します。そして、何より感情面など精 神面での成長も著しいものがあります。褒めること・叱ることは大の大人であっ ても人により大きな影響力がありますし、ましてや多感な子供であれば…、大人 の人間が想像している以上に子供に影響を与えている可能性があります。
誤信や過信がないように幼児教育を子供とともに行いたいですね。
※人間この信じやすきものー迷信・誤信はどうして生まれるか/トーマス・ギロビッチ、新曜社