文部科学省が2年ごとに発表している「子どもの学習費調査」の中に 「学校外活動費」補助学習費の支出者の状況という統計があります。
それによりますと、平成10~平成16年の間において、特に公立の小学校・ 中学校では学習塾にかける費用の総額が増加傾向にあることが分かって います。
また公立の小学生では、家庭教師・学習塾ともにここ6年は年間1円以上 支出した者の割合が増加傾向にあります。
つまり、より多くの家庭が学校以外の教育、家庭教師や学習塾などにお金を かけているということが分かりますね。
裏を返せば、公立の小学校や中学校では、何らかの理由で生徒に学校以外 での教育を施すという動機が存在しているということになります。
その動機を簡単に列挙したいと思います。
○少子高齢化社会の影響で一人当たりに掛けられる教育費が多くなった。
これは国際的な統計でも明らかになっていますが、少子化が進むと一人あたり の教育費は増えるそうです。ポイントは「高齢化社会」で祖父母が孫の教育費 を出すことも最近では珍しくないようです。
○公立の学校だけでは物足りない…。不安…。
ゆとり教育導入の影響で、学力低下が叫ばれている現代の日本の若年層ですが、 そうしたゆとり教育に対して、危機感を感じている親御さんも多いことでしょう。
○競争の低年齢化
小さい頃から教育を受けることは大事なことですが、近年はいわゆる受験戦争が 小学生や幼稚園まで広く波及しているようです。昔は、芸能人や一部の裕福な家 庭の子どもだけが考えていた「お受験」も一般化しているようですね。
○就業形態や産業構造の変化
少し飛躍した説明になるかもしれませんが、ご容赦ください。まず、1990年代以降の 日本の長い不況期を経て、大手企業を中心に日本ではパートや派遣といった「非正規 社員」の雇用の増加が目立ってきました。2006年には労働人口の1/3に達したとのデー タもあります。そうした流れが意味するところは、乱暴に言ってしまいますと、「中流 階級」が減少傾向にあるということです。つまり、一部の勝ち組と多くの負け組みとい ったアメリカ型の経済が間もなく日本でも実現されるということに他なりません。 そうした流れが、「子供は勝ち組に…」という両親の願いを生んでも不思議ではありま せん…。
※仮まとめ
ゆとり教育導入以降の日本の公立学校の教育は心もとない…というのが窺えます。 かつて世界の教育者が高く評価したと言われる日本の低学年の公教育はもう昔のこと なのかもしれません…。